ドライヤー 電気代 1回|ワット数と使用時間

家電の選び方 公式情報の確認日 最終更新日 公開日 執筆 トムシ

結論

1,200Wを毎日10分使うと1回6.2円、年2,263円。同じ10分なら650Wのくるくる型は年約1,226円です。

洗髪のあとに使うヘアドライヤーは、消費電力が大きい一方で、使う時間は短い家電です。メーカーが公表している消費電力で計算すると、1,200Wを1日10分、365日使うと1回6.2円、年間2,263円です。1,300Wなら年間約2,452円、650Wのくるくるドライヤーを同じ10分使うと年間約1,226円でした。確認日は2026年10月24日です。特定の製品をすすめる記事ではありません。

電気代は「消費電力(kW)×使用時間(時間)×単価」で計算します。式の使い方は暖房器具の電気代の比べ方、同じ31円/kWhの使い方は白熱電球・蛍光灯・LEDの電気代と同じです。

比較の前提

  1. 単価は31円/kWh(税込):公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)の目安単価です。令和4年7月22日に改定された値で、2026年10月24日時点のQ&Aでもこの金額です。契約している小売電気事業者の料金とは異なる、と協議会は説明しています
  2. 消費電力はメーカー公式の仕様:パナソニック、シャープ、小泉成器(コイズミ)、ダイソン、MTG(ReFa)の製品ページに載っている値だけを使います。多くの機種は、温風の強い設定や最大値です
  3. その電力で、最後まで使ったと仮定:弱風や冷風のワット数は、今回確認した仕様の多くにありません。途中で切り替えると、表の金額より小さくなります
  4. 使用時間は仮定:1回3分・5分・10分・15分です。家庭の平均使用時間としては確認していません。1か月は30回、1年は365回(1日1回)です
  5. 丸め:1回の金額は小数第2位を四捨五入し、1か月と1年は1円未満を四捨五入しています。1回の金額をあとから365倍すると、丸めの分だけ年間の欄と1円ずれることがあります。月・年は、四捨五入する前の金額から計算しています
  6. 風量では電気代を判断しない:風量の測定方法は、コイズミがJIS C 9613、シャープがIEC規格と、メーカーで異なります。数字の大小で「どちらが早く乾くか」は比べません

自分の契約単価が31円でないときは、表の金額を31で割ってから、その単価を掛けて読み替えられます。省エネラベルの「年間の目安電気料金」が使う27円/kWhとは別の単価です。違いは統一省エネラベルの見方にまとめています。

消費電力別の1回あたりの電気代

計算式は「消費電力(W)÷1,000×時間(時間)×31」です。1,200Wを10分(6分の1時間)使うと、1.2×1/6×31=6.2円、電力量は0.2kWhです。表のワット数は、次の節の機種の仕様にある値です。

消費電力3分5分10分15分
500W約0.8円約1.3円約2.6円約3.9円
650W約1.0円約1.7円約3.4円約5.0円
700W約1.1円約1.8円約3.6円約5.4円
1,200W約1.9円3.1円6.2円9.3円
1,300W約2.0円約3.4円約6.7円約10.1円

1,200Wと1,300Wの差は、10分で約0.5円です。一方、1,200Wと650Wの差は、同じ10分で約2.8円です。消費電力が2倍なら、同じ時間の電気代も2倍になります。1,300Wを5分使った電力量は、650Wを10分使った電力量と同じです。

1か月・1年の電気代

1日1回、同じ時間を30日または365日続けた場合です。1,200Wを毎日10分使うと、年間の電力量は73kWhで、73×31=2,263円です。

消費電力5分×30日5分×365日10分×30日10分×365日
500W約39円約471円約78円約943円
650W約50円約613円約101円約1,226円
700W約54円約660円約109円約1,320円
1,200W93円約1,132円186円2,263円
1,300W約101円約1,226円約202円約2,452円

毎日10分使う前提では、1,200Wと1,300Wの年間差は約189円、1,200Wと650Wの年間差は約1,037円、1,200Wと700Wの年間差は約943円です。この差は「同じ分数だけ動かした場合」の差で、髪が乾くまでの時間の差は入っていません。

資源エネルギー庁は、1,000W級の大風量ドライヤーについて「短時間ですが、多くのエネルギーを使います」と書き、タオルでよく拭いてから使うよう案内しています。何分短くなると何円減るかは、同ページには載っていません。

機種タイプ別の比較

ハンド型は1,200Wまたは1,300W、ブラシが回るくるくる型は480〜700Wでした。表の金額は、それぞれの仕様の消費電力で10分間動かした場合です。乾くまでの時間を同じとみなした金額ではありません。

タイプ例とした機種消費電力仕様に書かれた条件1回10分30回365回
大風量のハンド型コイズミ KHD-90401,300W消費電力約6.7円約202円約2,452円
ハンド型(ナノケア)パナソニック EH-NA0K1,200W消費電力6.2円186円2,263円
ハンド型(ナノケア上位)パナソニック EH-NC801,200W消費電力6.2円186円2,263円
センサー付きハンド型ReFa BEAUTECH DRYER BX1,200WHOT、HIGH時6.2円186円2,263円
モーター式ハンド型ダイソン HD16(Supersonic Nural Shine)1,200W最大消費電力6.2円186円2,263円
ドレープフローのハンド型シャープ IB-WX9021,200WHOT/TURBO運転時6.2円186円2,263円
くるくる型(ナノケア)パナソニック EH-KN0J650WDRY/温風時約3.4円約101円約1,226円
くるくる型(イオニティ)パナソニック EH-KE36700Wドライ時約3.6円約109円約1,320円
くるくる型(イオニティ)パナソニック EH-KE36480Wセット時約2.5円約74円約905円
くるくる型(海外両用)パナソニック EH-KN9F500WAC100V・DRY/温風時約2.6円約78円約943円

同じパナソニックのハンド型でも、EH-NA0Kの風量は「強」で1.6㎥/分、EH-NC80は「強」で0.8㎥/分です。消費電力はどちらも1,200Wです。仕様表に風量の測定方法は書かれていないため、風量が大きいほうが1回の電気代が安い、とは計算していません。シャープ IB-WX902の風量は約7.4㎥/分(TURBO運転時、IEC規格)、コイズミ KHD-9040は2.3㎥/分(ノズルなし、JIS C 9613)です。規格が違うので、この二つの数字は並べて比べません。

EH-KN9Fは交流100〜120Vと200〜240Vの両用で、消費電力はAC100/200Vのとき500W、AC120/240Vのとき700Wです(いずれもDRY/温風時)。表は、日本の100Vで使う500Wだけを計算しています。

モードで消費電力が二つ載っているのは、今回確認したなかではEH-KE36だけでした。ドライ時700Wとセット時480Wを、どちらも毎日10分使うと、1回の差は約1.1円、年間の差は約415円です。セットのほうが乾くのが速い、というデータは仕様表にありません。

本体価格は、オープン価格の機種と公式店で税込価格が載っている機種が混在するため、この記事では載せていません。

試算例

次の金額も、31円/kWhで計算しています。使用人数や短縮する分数は仮定です。

1日の使用時間を短くした場合

1,200Wのまま、1回の時間だけを変えた場合です。

1回の時間1回の電気代1年(365回)
10分6.2円2,263円
8分約5.0円約1,810円
5分3.1円約1,132円
3分約1.9円約679円

10分を8分にすると、年間の差は約453円です。1分短くするだけなら、1,200÷1,000×1/60×365×31=約226円です。時間を短くしても髪が乾くとは限らないため、ここは「時間が変わったときの電気代」の計算です。

タオルで取る水分を増やした実験

東京ガス都市生活研究所が、東京家政大学との共同研究として公表している実測です。マネキンの髪をぬらし、タオルで水分の20%を取ってから乾かした「通常法」と、35%を取った「省エネ法」を比べています。いずれも4回の平均です。所要時間には、髪を分けるなどドライヤーを動かしていない時間も含まれます。

方法所要時間消費電力量31円/kWhでの1回365回
通常法(水分20%をタオルで取る)14分45秒0.19kWh約5.9円約2,150円
省エネ法(水分35%をタオルで取る)13分0.13kWh約4.0円約1,471円

差は1回約1.9円、年間約679円です。出典ページの金額(通常法が1回約7.4円など)は、東京ガスの基本プラン(2023年1月時点の燃料費調整後)で計算されているため、この表とは一致しません。

0.19kWhは、1,200Wを9.5分動かした電力量と同じです。実験の所要時間は14分45秒で、止めていた時間を含むため、平均の電力は1,200Wより小さくなっています。

同じ研究所の生活定点観測調査(2023年)では、毎日洗髪する人の割合は夏74.3%、冬64.7%でした。ドライヤーを何分使うかは、この調査にはありません。

仕上げの一部を冷風にした実験

同じ研究の別の比較です。乾ききるまで温風だけを使った場合と、95%まで温風、残りを冷風にした場合です。4回の平均です。

方法所要時間消費電力量31円/kWhでの1回365回
100%まで温風11分02秒0.19kWh約5.9円約2,150円
95%まで温風、その後冷風12分21秒0.16kWh約5.0円約1,810円

差は1回約0.9円、年間約339円です。冷風で仕上げたほうは、所要時間が約1分長く、消費電力量は0.03kWh少なくなっています。冷風モードだけの消費電力(W)は、この実験結果からは分かりません。出典ページの金額(7.1円と6.1円)も、上と同じく東京ガスの料金で計算された値です。

2人とも毎日10分使った場合

1,200Wを1人10分、2人で毎日使うと、年間は2,263円の2倍で4,526円です。650Wを同じ条件で2人使うと、年間約2,452円です。人数や分数が違えば、表の1回の金額に回数を掛ければ読み替えられます。

消費電力が大きくても、1回の電気代は使用時間で決まります。衣類を1回乾かす電気代の見方は衣類乾燥除湿機の電気代で整理しています。資源エネルギー庁の同じページでは温水洗浄便座にも触れています。便座の年間電気代は温水洗浄便座の電気代で方式別に比べています。

購入前に確認したいこと

  • 仕様の消費電力が、どのモードの値か:シャープ IB-WX902はHOT/TURBO運転時、ReFaのBXはHOT・HIGH時、くるくる型はDRYや温風のとき、と条件が書いてあります。ダイソン HD16は「最大消費電力」です。条件の書いていない1,200Wや1,300Wは、仕様表の「消費電力」をそのまま使っています
  • 1,000W以上のコンセント:パナソニックは、消費電力1,000W以上のドライヤーについて、定格15A以上のコンセントを単独で使うよう仕様ページに書いています。EH-NA0KとEH-NC80(いずれも1,200W)のページにこの注意があります。コイズミ KHD-9040の仕様ページには同じ注意文はなく、消費電力は1,300Wです
  • 乾く時間は仕様の消費電力だけでは分からない:同じ1,200Wでも風量やモードは違います。メーカーをまたいだ同一条件の乾燥時間は、今回確認したページにはありませんでした
  • 海外の電圧:EH-KN9Fは電圧で消費電力が500Wと700Wに分かれます。日本の100Vの値で比べてください

よくある質問

Q. ヘアドライヤーの電気代は1回いくらですか?

1,200Wを10分使うと6.2円、5分だと3.1円です(31円/kWh)。1,300Wを10分使うと約6.7円、650Wを10分使うと約3.4円です。弱風や冷風だけの消費電力は、多くの仕様表に載っていません。

Q. くるくるドライヤーはハンドドライヤーより電気代が安いですか?

同じ時間使うなら、消費電力が小さいぶん安くなります。毎日10分なら、1,200Wは年2,263円、650Wは年約1,226円です。乾くまでの時間が長くなると、この差は縮まります。同じ条件で測った乾燥時間の比較は、今回確認したメーカーのページにはありませんでした。

Q. 使用時間を短くすると、年間でいくら下がりますか?

1,200Wの場合、1日1分短くすると年約226円、2分短くすると年約453円です。東京ガス都市生活研究所の実験では、タオルで取る水分を20%から35%に増やすと、消費電力量が0.19kWhから0.13kWhになり、31円/kWhでは年約679円の差でした。髪の長さやぬれ方で結果は変わります。

出典(メーカー公式・公的機関、2026年10月24日確認)

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