除湿機 電気代 方式別|1回と冬の乾燥時間

家電の選び方 公式情報の確認日 最終更新日 公開日 執筆 トムシ

結論

洗濯物2kgを乾かす1回の電気代は、メーカー公表値で約9.7円〜約32円。冬でも能力を保ちやすいのはデシカント式とハイブリッド式です。

気温が下がると洗濯物が乾きにくくなり、部屋干しに衣類乾燥除湿機を使う家庭が増えます。気になるのは「1回乾かすといくらかかるのか」と「冬でもちゃんと乾くのか」です。この記事では特定の製品をすすめるのではなく、各メーカーが公式カタログや製品ページで公表している洗濯物2kgを乾かしたときの1回あたりの電気代と乾燥時間を、除湿の方式ごとに並べて比べます。確認日は2026年10月16日です。

比較のしかたと前提

  1. 数値はメーカー公表値:日本電機工業会の自主基準(JEMA-HD090:2017)にもとづく試験の値で、条件は6畳相当の部屋、洗濯物約2kg(Tシャツ3枚・Yシャツ2枚・パジャマ1組・下着7枚・靴下2足・タオル3枚)、湿度70%、60Hzです
  2. 室温は2通り:多くの機種は室温20℃(梅雨時)の値だけを公表しています。室温10℃(冬季)の値は、公表している機種だけ載せます
  3. 単価は31円/kWh(税込):全国家庭電気製品公正取引協議会(家電公取協)の目安単価で、各社の電気代表示もこの単価です

実際の電気代は、部屋の広さや洗濯物の量、干し方で変わります。表は「同じ条件で試験した場合の目安」として見てください。

方式ごとの仕組みと向いている季節

方式除湿のしかた夏・梅雨冬注意点
コンプレッサー式空気を冷やして水分を結露させる得意室温が低いと能力が落ちやすい本体が重め、運転音がやや大きい機種が多い
デシカント式乾燥剤に水分を吸わせ、ヒーターで取り出す室温が上がりやすい能力を保ちやすいヒーターを使うため電気代が高め
ハイブリッド式上の2つを組み合わせて切り替える得意能力を保ちやすい本体が大きく重い機種が多い

シャープの2026年カタログは、コンプレッサー方式を「気温が高い梅雨や夏にパワフルに除湿する」方式、デシカント方式を「気温が低い冬場でも能力を保ちやすい」方式と説明しています。コロナのコンプレッサー式(ヒーター併用タイプ)のように、室温が10℃を下回るとヒーターを併用する「冬モード」を持つ機種もあります。

1回あたりの電気代(メーカー公表値)

方式例とした機種乾燥時間(20℃)1回の電気代(20℃)乾燥時間(10℃・冬季)1回の電気代(冬季)
コンプレッサー式シャープ CV-U190約74分約12円公表なし公表なし
コンプレッサー式シャープ CV-U71約167分約17円公表なし公表なし
コンプレッサー式(ヒーター併用)コロナ CD-H1026約87分約28.5円公表なし公表なし
デシカント式シャープ CV-U60約99分約28円約109分約32円
ハイブリッド式シャープ CV-UH160約54分約20円約70分約25円
ハイブリッド式(エコ・ハイブリッド)パナソニック F-YEX120B約90分約9.7円約135分約13.1円

パナソニック F-YEX120Bは、カタログに1回の消費電力量(20℃で312Wh、10℃で423Wh)が載っているため、31円/kWhで計算しました。コロナ CD-H1026の約28.5円は、公式ページに標準モードの消費電力量920Whから試算したと書かれている値です。本体価格はオープン価格の機種が多いため、販売店で確認してください。

1か月・1年の電気代の試算

毎日1回(1か月30回)乾かした場合を、上の1回あたりの値から計算しました。年間は、パナソニックがカタログで使っている「冬季以外275回、冬季90回」の想定回数に合わせています。

機種1か月30回(20℃)1か月30回(冬季)年間(275回+冬季90回)
パナソニック F-YEX120B約290円約393円約3,841円(カタログ記載値)
シャープ CV-U190約360円公表なし計算できず
シャープ CV-UH160約600円約750円約7,750円
コロナ CD-H1026約855円公表なし計算できず
シャープ CV-U60約840円約960円約10,580円

シャープの値は1回あたりが1円単位に丸められているため、年間額は目安です。冬季の値を公表していない機種は、冬に乾燥時間がのびて電気代が上がる可能性がありますが、どれだけ上がるかは公表されていないため計算していません。

消費電力だけで比べないほうがよい理由

衣類乾燥除湿機の電気代は「消費電力×運転時間」で決まります。たとえばコロナ CD-H1026の衣類乾燥時の消費電力は495W(50Hz)/530W(60Hz)と大きめですが、乾燥時間は約87分です。反対に消費電力が小さい機種でも、乾くまでの時間が長ければ1回の電気代は上がります。比べるときは、1時間あたりではなく「1回乾かすあたり」の電気代と、乾燥時間の両方を見るのが公平です。考え方は暖房器具の電気代の比べ方と同じで、方式によってヒーターの有無が電気代を大きく左右する点は加湿器の電気代の比較とも共通しています。

電気代以外に確認したいこと

  • 室温が上がる:除湿機は運転中に熱を出すため、室温が上がります。パナソニックはエコ・ハイブリッド方式で狭い部屋を連続運転した場合に1〜2℃前後上がることがあると案内しています。冬は暖房の補助になりますが、夏は暑く感じることがあります
  • 使える室温の範囲:パナソニックの衣類乾燥除湿機は1〜40℃で、0℃以下では除湿水が凍結することがあるとしています。寒い部屋や脱衣所で使う場合は、取扱説明書の使用温度範囲を確認します
  • タンクの容量と連続排水:長時間運転するとタンクが満水になり止まります。夜間に使うなら、タンク容量や市販ホースによる連続排水に対応しているかを確認します
  • 処分のとき:コンプレッサーを使う機種には冷媒のフロン類が封入されていると、パナソニックのカタログに記載があります。処分はお住まいの自治体の案内に従います。家電リサイクル法の対象品目との違いは家電4品目の処分方法と費用の仕組みで整理しています

よくある質問

Q. 衣類乾燥除湿機の電気代は1回いくらですか?

メーカー公表値(洗濯物約2kg、室温20℃)では、この記事で取り上げた機種で約9.7円〜約28.5円でした。室温10℃の冬季条件では、公表している機種で約13.1円〜約32円です。

Q. 冬の部屋干しに向いている方式はどれですか?

デシカント式とハイブリッド式です。メーカーは、コンプレッサー式は気温が低いと能力が落ちやすく、デシカント式は冬でも能力を保ちやすいと説明しています。今回の表では、冬季の値を公表しているのはデシカント式とハイブリッド式の機種だけでした。

Q. 電気代がいちばん安い方式はどれですか?

20℃の条件では、パナソニックのエコ・ハイブリッド方式(約9.7円)とシャープのコンプレッサー方式 CV-U190(約12円)が安くなりました。ヒーターで乾燥剤を温めるデシカント式は約28円と高めです。ただし同じ方式でも機種によって差があるため、購入前に各製品の「1回あたりの電気代」を確認してください。

出典(メーカー公式・業界団体、2026年10月16日確認)

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の商品・サービスの契約を勧めるものではありません。料金やプラン内容は変更されることがあります。記載は上記の「公式情報の確認日」時点のものです。契約前に必ず各公式サイトで最新の情報をご確認ください。